腐女子言端の内と外

腐女子腐男子関連彼是

私見アンソロジー史覚書2

しかし、遠からずして同人誌アンソロジーの隆盛に目を
つけた原作側が同人誌アンソロジーに資料を提供したり
等の相乗り状態で参入して来る様になります。
この時期で言いますと天空戦記シュラト・サムライトルー
パー・サイバーフォーミュラー・魔動王グランゾート・魔神
英雄伝ワタル辺りがそうなるでしょうか。
サムライトルーパーアンソロジーにトルーパー主演声優陣
のインタビュー*1が掲載されたり、公式設定図が掲載
されていたりなど、アニメ雑誌の特集とファンブックが
ミックスされたものと申し上げれば察して戴けましょうか。
同人誌出身作家を起用した外伝漫画単行本製作等もされて
いたと記憶しています。
此処で『覚書』に列記した4つのタイプの内2つ目が登場した
と言う訳です。「原作者承認付(概ね制限あり)」ですね。
この場合の制限とは、『(あからさまに)やおい色を出さない事』。
その制限は100%有効とは言えませんでしたが、かなりの
効果を上げたものと思われます。外側の人から観たらそれでも
尚濃い世界ではあったでしょうが。


タイプ4の『原作者公認』として考えられるのは原作者:
島田荘司氏も参加した『御手洗さんと石岡君が行く』1/2
原書房:刊)等でしょう。あからさまな表現は無いにせよ、
やおいと言う世界観も認められた上でアンソロジーが構成
されていて、時代は変わったものだと感慨を受けたものです。
原作側から認可を取り付ける取り付けないはアンソロジー
版元の姿勢一つで決定され得る様です。
ふゅーじょんぷろだくとにした所で、原作側から認可を
受けずに発行したアンソロジーの方が多いのではないかと
思われます。昨今ではむしろタイプ2の黙認と言う姿勢をとり、
何か事が起これば動こうかと言う思惑を持たれているで
あろう原作者もいらっしゃるかと思われます。
拙い筆でとりあえず書き留めてみましたが、以上が
同人誌アンソロジーの現状かと思われます。
この流れに参加している同人作家さん達全てが腐女子
言う訳でもありますまい。


腐女子の一人である筆者は、此処まで発展してしまった
流れに正直戸惑いを抱いておりますけどね。
二次創作をやりながら原作否定する人達が出て来る坏とは
思いも拠らぬ事でしたから。

*1:NG5命名されたユニットのメンバーのみでしたが。