腐女子言端の内と外

腐女子腐男子関連彼是

作品を殺すな!

id:goito-mineral:20040816の15時現在の記述を読んで、
複雑な気持ちになってしまいました。腐女子に対してある意味
好意的な視線を向けて下さるのは大変に忝く思うのですが、
副産物肯定の為に源流を否定すると捉えられかねない文言は
些か納得しかねるのです。私的な日記のおつもりなのでしょう
けど、『伊藤剛』という人を公側の人として認識する人は
世間にもWEB上にもいるのですから。


一連の書店POP問題で筆者も嫌だなと思っているのは、公側が
読者個々の妄想を日なたに引きずり出して利用してまで販促
しようとするその心根なのですよ。
やおいボーイズラブの内側にいる人間向けに描かれた作品に
対して件のPOPがつけられたなら、「あー、少し弾けた店員
さんだねー」と辛うじて苦笑までで済むかも知れませんが、
あのPOPがつけられた『おおきく振りかぶって』という作品は
完全に外側に向かって描かれた作品ですし、人によっては
児童文学の棚に並べようと認識するかも知れない(と一読者と
して認識している)作品です。そう言う作品に妄想の衣を
公側が被せると言う非常識さが嫌なのですよ。


個人の妄想の産物であるやおいの急速な拡大に戸惑っている
のは、(筆者も含む)当事者である腐女子達なのですね。
同人誌採録アンソロジー出版の発展*1にせよ、ネットの
普及に伴う専門サイトの波及・ジャンルの拡張*2にせよ。
普及が急速だった為に、今の状況が当たり前と言う認識しか
持たない持てない人が出て来ても仕方なかったと思います。
でも、やおいの根底にあるのはあくまでも個々の読者視聴者と
しての妄想ではないかと。だからこそ、恥じらいと矜持は
必要なのだと思います。
ただ、余りにも誤解や偏見で蔑まれるのも嫌ですので、
筆者の様に外側に対して誤解錯覚を解こうと言う動きを
したりしてしまうと言う場合もあったりするのですが。

*1:まさか同人誌アンソロジー発行の恩恵で青磁ビブロス(現BIBLOS)が今日の様に発展するとも、同人誌アンソロジー発行で経営が成り立つ出版社が複数出るとも筆者は予測していませんでした。

*2:専用検索サイトの成立もありますし、サイト作成が容易になった為にジャンルを造り出す事も容易になりましたしね。