左右の問題
海外のYAOIが示す差異の中で、筆者が「おや？」と思う
部分があります。それは『簡単に行われるリバーシブル』
です。
外の方の為に簡単に説明しますと、リバーシブルとは
受攻の役割分担が厳格に分かれず、時に逆転して行為が
行われる現象を指して言うものです。
Ａ×Ｂと言うカップリングが時にＢ×Ａと言う行為を
行うと言う感じのものです。本邦のやおいではこう言う
例は余り無いですね。Ａ×Ｂはあくまで一つのカップ
リングとして成立し、Ｂ×Ａと言うカップリングとは
似て非なるものとして扱われる事が多い様に思います。
だから一つのジャンル内でも最低2つの派閥が出来て
しまうのですね。
これは受≒女性役≒愛され守られる側と言う基本ルールが
暗黙の内に成立し、今まで揺るがされる事がなかった
からではないかと思われます。対する攻にも≒男性役
≒愛し愛しみ守る側と言う図式が暗黙の内に成立しています。
尤も昨今では、精神面で受攻が逆転しているカップリング
と言うものも成立していますし、被虐嗜虐関係と言う
ものも確立されています。被虐嗜虐関係となりますと
一種のパワーゲームの様相もありますのでリバーシブル
要素も若干混じって参りますが。
さて、YAOIに於いてリバーシブルが簡易に行われ易い
のは何故かと考えますと、YAOIに於いての関係と言う
のは精神主導と言うよりは肉欲主導の色合いが強い為
ではあるまいか、と思われるのです。
全てが肉欲主導である、とは断言しかねますが*1、
CGイラストの類を見る限りでは本邦のもの以上に性的
部分を強化した画風が目立つのもまた現実としてあり
まして。
筆者からみますとリバーシブルと言う関係もあって
不思議ではないと思うんですけどね。キャラクター双方
共に男であるならば、愛があるからと言っても半永久的に
受身に甘んじているのも何だかなと言う気分に時には
なるでしょうし。攻手にしてみても受身側の興奮を
見て興味が湧かない筈も無いでしょうから。
受攻と言う名称に、認識が縛られてるのでしょうかね？
