腐女子言端の内と外

腐女子腐男子関連彼是

本の値

id:namako:20040830#p3を拝読して吃驚し、取り急ぎ
セラフィム・スパイラル―少年の檻 (ビーゲームノベルズ)』の価格を確認しました。
率直に言えばこのユーズド価格、肯けない事は無いです。
おそらく出品者氏は古本屋の視点からこの価格を付けた
のだろうと拝察するのです。
●○●
下記はあくまでも筆者の経験から導き出した考え
ですので、参考程度にして下さい。
●○●
BookOff等の新古書店で本に付けられる価格と言うのは
本の内容に対してのものではなく、工業製品としての本の
規格を主眼に置いて考えられたものだと筆者は思っています。
その基本算定の上に現在の流行等が加味されてあの価格
区分が成立しているのであろうと。
あるいは区分を止めて本の定価に対しての相応額(凡そは半額)
を販売価格として設定している新古書店もあります。
古本市場が一例になりましょう。
それに対し、昔ながらの古本屋古書肆には定価と言う
ものがありません。相場と言うものは存在する様ですが、
凡そはその店毎に割に自由な価格設定がなされています。
店毎に、値段をつける主眼が違う事も良くある事なのです。
だからこそ彼の業界で言う背取り*1の存在意義もあるの
ですね。
徒らに死蔵されて日の目を見る事が出来ないよりは、
プレミアを付けられてでも世に出る方が本にとっては
幸せな場合もありましょう。
なんとも複雑な心境ではありますが。

*1:古書転売の一種。それを生業とする人を指す事も。廉価で仕入れた珍本稀覯本(所謂掘り出し物)に利鞘を付け、主に収集家や専門古書肆等に売り捌く事。